記憶の旅 中庭光彦の研究室

都市や地域の文化について

ソウル清渓川を歩く

 二泊三日でソウルを歩いた。2005年にできあがった清渓川開発。それまで川の上に蓋がされ、さらにその上に高速道路も通っていたものを撤去し、元の川に戻したもの。日本では河川整備の文脈で紹介されることも多いが、見てわかるのは都市再生開発の一環ということ。清流復活で、周囲の不動産価値は上がり、モダンなオフィスビル、高層マンションが建った。古くからの市場にも開発圧力がかかっている。水は雨水だけではなく、漢江横のソウルフォレストにある下水処理場の処理水を太陽光で循環させている。

 日本橋高速地下化もこれを参考にしたのだろうが、三井不動産は利益を得ても、古くからの老舗は大丈夫だろうか。ジェントリフィケーションを起こさねばよいがと、ソウルを見て連想した。だが、河川復元の波及効果が高いことも事実。

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川辺にオフィスを誘致する再開発

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下流は多自然型。元あった高速道の橋桁を残している。後ろは高層マンション。