記憶の旅 中庭光彦の研究室

都市や地域の文化について

2019-01-01から1年間の記事一覧

小規模高齢化集落の取材 津山市、美作市周辺3ヶ所

小規模高齢化集落の水利秩序とコミュニティ形成の現場を見たくなり、ミツカンの取材として三日間、三集落を回ってきた。みんなの集落研究所の阿部典子氏にお世話いただいた。 行くとわかるが、山は高くないが起伏があり、川の支流の両側に水田が奥深くまで拡…

十勝の開拓者群像

『水の文化』連載の「魅力づくりの教え」、第14回です。今回の舞台は十勝です。 http://www.mizu.gr.jp/kikanshi/no63/11.html www.mizu.gr.jp

ゼミ始動

私のゼミは地域政策を専門にしているが、来年4月から所属する1年生12名が集まった。みんな問題意識をもっており、現2、3年生による今年のグループテーマ「人口減少リスクに対応する観光・交通・流通対策-東日本大震災事例より」の発表リハーサルに対…

水辺をいかした観光まちづくり in 地方 もっとガバナンスを

この3年「かわまちづくり」の手伝いをしているが、『リバーフロント』に「水辺をいかした観光まちづくり」を寄稿した。 集積効果を利用できる都市のかわまちづくりは、いろいろと知恵が集まるのだが、そうはいかない地方のかわまちづくりでは、難しい。おも…

治水政策転換の年

10月19日-20日、台風19号の被害も甚大だったが、回復が遅い。私は大田区に住んでいるが、田園調布の丸子川(旧六郷用水)と多摩川の間や、武蔵小杉、二子玉川は内水氾濫、越水と被害に遭った。どこも歩けば水に弱いことがすぐにわかる場所。住む側…

水文化から都市を読む 八王子いちょう塾

10月5日(土)、12日(土)の2回で、八王子市の市民講座いちょう塾で「水文化から都市を読む-紛争、治水、水不足が都市を変える-」という話をします。 https://web.my-class.jp/icho/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kensakuWord=%88%EA%9…

食の王国「十勝」の開拓者をさぐる

昨日まで三日間、帯広を中心に十勝を取材してきた。開拓の歴史と現在について知るためだ。 北海道開拓、満州開拓、台湾開拓・・・開拓という言葉は知られているし、一般には荒れ地を整備し農地にし営農までの制度をつくることを言う。しかし、具体的に何をす…

三陸-人口減少におけるサスティナブルな開発 かつて見た空間はどう変わるか

ゼミ学生と三陸を回ってきた。8/5-7。釜石に2泊しながらも、陸前高田、大船渡、宮古、大槌町、を回り、私一人では何度目かの石巻も見てきた。 三陸はかさ上げも終わり、その上には大規模商業施設や区割りされた新しい戸建て住宅が並んでいる。サードブレイ…

魅力づくり 日南市油津と飫肥

『水の文化』連載「魅力づくりの教え」、今回は日南市油津と飫肥の地域活性化事例を紹介した。経産省では商店街再生事例としてオーバーに扱っているが、現場に立つと違う意味で-すなわちスマートシュリンクの一例として価値があることがよくわかった。そし…

水開発文化から都市を読む-南多摩の貯水池計画

昨日は多摩大の社会人向け講座で「水開発文化から都市を読む-大東京水道と郊外化-」というタイトルで1時間ほど話した。昨年、軽井沢夏期大学で話したものの短縮版だ。人口が増え続ける明治東京からの水道整備過程の中で、郊外化が1920年頃から始まり…

西東京市産業振興マスタープラン

昨年度1年間かけて委員のみなさんと作成した「西東京市産業振興マスタープラン後期編」ができあがり、私にも送られてきた。良い計画になっていると思う。 このような委員会にはいくつも参加してきたが、つくった計画がきちんと実施されるかどうかいつも心配…

オーラルヒストリーに対する誤解について

3月に御厨貴編『オーラル・ヒストリーに何ができるか』(岩波書店)が書店に並んだ。その中に若林悠(東大先端研特任助教)による「オーラルヒストリーにおける『残し方』」が収録され、かつて私が手がけた『オーラルヒストリー多摩ニュータウン』や、西浦…

日南市油津 商店街再生成功神話に秘められた別の意味

今週、宮崎県日南市油津を訪れた。江戸時代には飫肥杉の積み出し港として、また昭和には近海鮪漁で賑わったまちだ。 平成になって、猫も通らない商店街と言われたまちが、外部から移住したプロデューサーにより20店舗以上の新規個店が蘇ったと、商店街再生…

山形新聞に掲載

長井市では、観光資源として水に焦点を当てるならば、水そのものではなく、水と文化・歴史をクローズアップしないとならない。そんなことを話した講演が、3月24日の山形新聞に掲載された。

山形県長井市再訪-水路の迷宮がすばらしい

本日「水・水路と観光まちづくり-全国の水辺のまちづくり事例から」(ながい黒獅子の里案内人研修会、長井市観光課)の講演を行うために、昨日から長井市に入った。訪問は2年半ぶり。地元ボランティアガイドの会「ながい黒獅子の里案内人の会」の田中会長…

『水とくらす日本のわざ』3巻完結

私が監修した水に関する絵本3巻本が完結。 3 伝統――打ち水・風呂・ししおどしなど (和の文化を発見する 水とくらす日本のわざ) 作者: 中庭光彦 出版社/メーカー: 汐文社 発売日: 2019/03/23 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る

ミツカン水の文化センター バックキャスティングワークショップ

3月20日(水)夕方は、ミツカン東京ヘッドオフィスにて、水ジャーナリスト橋本淳司さんによる社員向け研修「未来を変えるワークショップ」にオブザーバー参加。たいへんにわかりやすい。また、新著の『水がなくなる日』はSDG'sと水の関係を考えるワークシ…

中庭ゼミ第8期生卒業式2019年

今年も卒業式の季節。3月21日の卒業式。私のゼミ学生卒業生は13名。社会に巣立っていく。

読解力研究、大村はま、43年前の自分に会いに行く

今年度関わった読解力養成教育を、4月から共同研究にすることとなった。その中で私に求められている役割=私の問題意識は、読解力養成と地域認識力の関係を構築することだ。10年前の大学生なら、フィールドワークに行けば何かしらの発見をしたが、スマホ…

『水とくらす日本のわざ 和の文化を発見する2産業 和紙・染め物・和食など』発刊

先月に続き、小学生向けに監修した『水とくらす日本のわざ 和の文化を発見する2産業 和紙・染め物・和食など』が発刊された。全3巻なので、3巻目は来月発行予定。 2 産業――和紙・染めもの・和食など (和の文化を発見する 水とくらす日本のわざ) 作者: 中…

ソウル清渓川を歩く

二泊三日でソウルを歩いた。2005年にできあがった清渓川開発。それまで川の上に蓋がされ、さらにその上に高速道路も通っていたものを撤去し、元の川に戻したもの。日本では河川整備の文脈で紹介されることも多いが、見てわかるのは都市再生開発の一環という…

世界遺産石見銀山の魅力とは?

私の連載「魅力づくりのおしえ」。今回は石見銀山を分析しました。他の世界遺産とは違います。 石見銀山入り口の大森町。石州瓦が美しい。 www.mizu.gr.jp

はてなダイアリー削除

昨年8月に「ハテナダイアリー」が閉鎖されるというニュースを聞き、それ以降のブログはこの「ハテナブログ」に移動し、名前も「記憶の旅」と変えた。そしていよいよ2月いっぱいでハテナダイアリーが閉鎖となるので、以前のブログ「多摩の中庭」の記事をバ…

細野助博先生最終講義に出席する

社会人大学院生として恩師の細野先生とお会いしたのが1998年、36歳の時。それから20年。細野助博中央大学公共政策大学院教授の最終講義が、お茶の水の中大記念館で行われた。追手門大学、帝京大学、中央大学の先生の教え子、関係者が多数かけつけ、400名位…

小学生向けに監修『水とくらす日本のわざ』

汐文社より3巻本『水とくらす日本のわざ』の第一巻『生活-井戸・水道・堤防など』が出版されました。小学生向けの絵本で、監修を行いました。今後2、3巻と発行されます。 大人向けの文章ならばイメージは読者が頭の中で補ってくれるわけですが、絵本はわ…

地下水学会シンポジウムで水の文化政策について報告

日本地下水学会シンポジウム「わが国における地下水ガバナンスの現状と課題-社会系科学の側面から-」で「地下水・湧水に関する水の文化政策」という報告をしてきた。地下水ガバナンスがテーマなのだが、学会が異なると、その意味する所も異なり、一種の異…