記憶の旅 中庭光彦の研究室

都市や地域の文化について

開発政策

水開発文化から都市を読む-南多摩の貯水池計画

昨日は多摩大の社会人向け講座で「水開発文化から都市を読む-大東京水道と郊外化-」というタイトルで1時間ほど話した。昨年、軽井沢夏期大学で話したものの短縮版だ。人口が増え続ける明治東京からの水道整備過程の中で、郊外化が1920年頃から始まり…

ソウル清渓川を歩く

二泊三日でソウルを歩いた。2005年にできあがった清渓川開発。それまで川の上に蓋がされ、さらにその上に高速道路も通っていたものを撤去し、元の川に戻したもの。日本では河川整備の文脈で紹介されることも多いが、見てわかるのは都市再生開発の一環という…

済南市・国際泉水文化景観都市連盟会議で報告

9月2日から5日間、中国山東省済南市を訪れた。東京日中友好協会の訪問団として「国際泉水文化景観都市連盟会議」に参加するため。中国は初めてだったが、済南市の手厚いもてなしのおかげで、会議での報告、エクスカーション、市内視察、充実したものとな…

軽井沢夏期大学で東京水道史を話す

8月4日、軽井沢夏期大学で「大東京生活水利秩序の形成」と題して話をしてきた。 この大学、歴史は古く、後藤新平と新渡戸稲造が創設して今年で百周年となる。一時の中断を経て再開されても、今年で第70回。たいへんに歴史ある市民大学なのだが、単なる市…

倉敷 水の文化

ミツカン水の文化センター発行『水の文化』59号がアッップされ、私の連載「魅力づくりの教え」も読める。 まちの文化発信力を維持する人々│59号 釣りの美学:機関誌『水の文化』│ミツカン 水の文化センター 今回取りあげたのは、倉敷市。誌面には書いてい…

大東京市から高度成長へ-戦前・戦後の区別よりも連続的な郊外化

8月に軽井沢夏期大学で、戦前の東京市水道について話すこととなった。 東京市は1910年代から郊外化が著しく、1932年には大東京市35区(ほぼ現23区の範囲)に広がる。人口の増加も激しく、その増加率が鈍るのは1960年代の高度成長期だった。…