記憶の旅 中庭光彦の研究室

都市や地域の文化について

三重県菰野町で陶器産業と生活文化のイノベーションを感じる

 昨日、三重県菰野町に行ってきた。名古屋から車で40分程度。

 デザイナーの森屋律子さんにお会いし、菰野デザイン研究所の活動をお聞きするため。ところがおうかがいした場所は、本日オープンするという古民家を活かした「かもしかビレッジ」。そして、お引き合わせいただいたのが、山口陶器社長の山口典宏氏である。

 私の勝手な思い込みで、焼き物×交流拠点×地域づくり、といったお話かと思いきや、そんなちっぽけな話ではなかった。焼き物の産業構造の話から始まり、焼き物から生活文化産業への転換、そして窯業全体のサプライチェーンを変えるような話で、理に適った事業構想の話だった。ここで細かい話は書けないが、いま取り組んでいる大田区町工場集積のイノベーション確率を高める調査に、非常に近い話。おそらく、これ1回では終わらないだろう。

 デザイナーの森屋さんは東京在住でもあるので、5月連休後に、多摩大学イノベーションエコシステム研究会として多摩大にお招きし、お話をうかがうことになっている。 

 森屋さんにお会いしたのは、昨年10月に鯖江ではじめて、しかもちょっとお話ししただけ。でも、なぜかわからないが、「つながる糸」を感じたので、おしかけた。

 この「糸の質感」は、大切。つくづく思う日であった。

かもしかビレッジの前で、森屋氏(左)、山口氏(右)